2014-01-01から1年間の記事一覧

美醜乱漫(4)紅の豚

コラ・ヴォケールの歌う「さくらんぼの実る頃」が好きで、街角にサクランボが並ぶ季節にこの曲を教室で訳して見たり一緒に歌ったりする。多くの学生がこの歌を聞いたことがあるという。CMで流れたり、スタジオ・ジブリの『紅の豚』の中で、加藤登紀子が歌っ…

美醜乱漫(3)ボンジュー・ムスィウ

外国語の発音はどれも難しい。綴り字をどう読むのかということと、どうやって現地の発音に近づけるかとの2つの難しさがある。さらには、イントネーションや長音や撥音の区別を気にしたら、分かってもらえないのではないかと、発音するのが怖くなる。 フラン…

美醜乱漫(2)鬼ごっこしよう

白川静の「美」の字解は実に独創的かつ明快だった。「美」に対抗する「醜」はどうだろうか?再び『常用字解』を繙いてみよう。 「醜」は酒+鬼で、「酒を酌んで儀礼を行っている姿であり、(・・・)邑に祟りがあると考えられるとき、(・・・)祟りを祓うために醜…

美醜乱漫(1)美

「美しい」という漢字が、羊+大で「大きな羊は美しい」という漢字の成り立ちがあると初めて知った。目から鱗がまず一枚。 そもそもは、フランス語の授業中に形容詞の説明をしていたときに、フランス語で「美しい」はbeau、「綺麗な」は joli、「可愛い」は …